【経済が苦手でもとっつきやすい】フェルドマン博士の日本経済最新講義

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フェルドマン博士の日本経済最新講義
[ ロバート・アラン・フェルドマン ]

電子図書はこちら

 

 

自分が右脳人間だからなのか、女性だからなのか分かりませんが、
統計や数字を見て経済について考えることが苦手です。
もしかしたら、難しそうだからきっと分からないと
無意識に避けて来ただけかもしれません。

 

でも実はその苦手意識には理由は無くて、
ただ、分析方法や読み取り方を学んでこなかったから
その方法を知らなかっただけかもしれないと思いました。

 

そんな気にさせてくれる本が、この日本経済最新講義でした。
ちきりんさんが薦めていたので手に取ったんですが、
本当に読んでみて良かったです。

 

まず、私は経済学が何を目的としているかを知らなかったのです!なんと!

 

経済学とは何かと訊ねられれば、「希少資源の最適な利用の学問」と答えます。

更に、その目的は、「希少性からくる争いを減らし、世界を平和にすること」と言えるでしょう。 

 

そ、そうだったんだ~そのための学問だったんだ!とまえがきの部分で知って、 
俄然、興味が沸いて来ました。

 

色んな部分、というかすべてが自分がもしかしたらあえて考えないようにしてきたこととか、触れないようにしてきたことばかりだったので、
すごく興味深かったんですが、その中でもいくつかの部分を。

 

日本の農業は生産技術も品質も高いのに、現在は非常に非効率だが、
今後の日本の成長産業は農業であるということ。
それは例えば、オランダは日本の九州程度の大きさなのに、
農作物の輸出額はアメリカに次ぐ世界第2位なんだそうです。
だから、日本は狭いからダメという訳ではありません。
そして、現状が非効率なことが強みだというのです。
なぜならそれはすなわち改善すれば大きなプラスになる余地があるから!

 

お、面白い!!!

農業が未来的にきちんともっと儲かるビジネスとなれば
従事したい人もきっと増えますしね。

 

あとはインフラのこと。
東京と成田空港を高速鉄道でつなげば
リニアを作るよりも速攻的に経済効果はもっと上がるはずだけれど、
技術的には可能でも土地に関する法律のためにそれが出来ない。
梅田と関西空港もしかりですね。

 

これは不動産業でお仕事をしたこともあるので、
すごくよく分かります。
それはそれは土地それぞれに色んな建築規制があります・・・!
そうか、もっと広い目で見ないとこういう事は分からないです。
考えて見たこともなかった!

 

そして、日本経済の強みと弱みで言えば、弱みは少し分かっていた気がします。
それは人材育成というか若い世代にかけるお金が少ないこと。
社会保障費がほとんど高齢者のために使われています。
そのことについても数字で示されるとなるほどと思いますね。

 

その他にも、アベノミクスについて、
中国人の爆買いについて、TPPについて、難民について、エネルギーについて等、
自分がもしかしたら今まで感情論でしか考えていなかったことが、
きちんと説明されて自分の中に整理された思考として存在するような感覚になっています。

 

きっとすぐにまた内容を忘れてしまうような気がしますが、
自分の考えと照らし合わせて論理的な思考が出来るように
少しずつこの分野も自分の脳をトレーニングして行きたいとそんな気持ちになりました!